現場で活かせる 『健康コラム 』

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管理栄養士がお届けする健康コラム
第62回健康コラム ユニバーサルデザインフード
~噛み難い、飲み込み難い時の食品の選び方~
在宅療養している高齢者のケアで重要なことの一つに、「食事」があります。 口から食事を摂るということには下記のように多くの利点がありますので、在宅療養においてもできる限り口から食事をとってもらいたいものです。
<口から食べる利点>
○視覚、嗅覚、味覚…などの感覚を使い、身体機能をフル活用して食べるため良い刺激になる
○食べ物を噛むことで脳が活性化し、唾液も出やすくなるので、口腔内の衛生状態がよくなる
○胃腸の動きが活発になる
しかしながら、年をとるにつれて、下記のような身体上の変化が起こることから、高齢者では食事も上手く摂れなくなってきます。
△様々な感覚の低下 → 料理の色合い・香り・味など感じにくくなり、食欲が減退すると共に、濃い味を好むようになる。
△噛む力が衰える → 柔らかいものばかり選ぶことで、栄養バランスが偏る
△唾液分泌量が減少する → 口腔内での液化や消化がうまくできず、飲み込みにくく、胃にも負荷をかけやすい
△消化吸収能力が低下する → 消化不良や下痢を起こしたり、また腸の活動能力低下から便秘をしやすくなる。
こうした高齢者の食事に対する特性を踏まえて、調理し、食事を用意することが理想ではありますが、在宅療養患者を抱えた家庭で、全て対応した食事を作りことはなかなか困難なことです。
そこで、活用して頂きたいのが今回ご紹介する「ユニバーサルフード」です。 これからの薬局では、こういった食品があることも踏まえて、患者さんやご家族に、食事についても適切なアドバイスを行っていくことが求められていくと考えます。


1
ユニバーサルデザインフード
ユニバーサルデザインフードのマーク
図1 ユニバーサルデザインフードのマーク

「ユニバーサルデザインフード」は、咀しゃく・嚥下に心配がある人向けの、日常の食事から介護食まで幅広く使用できる、食べやすさに配慮した食品のことをいいます。
咀しゃく・嚥下困難食といえば、高齢者向けの食事のイメージがありますが、ユニバーサルデザインフードは、一時的な口腔内(歯も含む)の疾患や喉の痛み等で固いものが噛み難い、飲み込み難いといった人が利用することも考えられています。
また、食事を調理する人も刻んだり、すり潰したりといった手間を負担に感じることもあるようですが、そういった負担軽減にも利用できると思います。
ユニバーサルデザインフードのパッケージには必ずマーク(図1)が記載されており、日本介護食品協議会が制定した規格に適合する商品だけについています。


おかゆイラスト 食事を食べる人も、提供する人もどちらも選びやすいよう、どのメーカーの商品にも「固さ」や「粘度」の規格により分類された4つの区分を表示しているので、この区分を目安にご利用に適した食品を選ぶことができます(表)。
表 ユニバーサルデザインフードの区分表

区分

噛む力の目安

飲み込む力の
目安

食品形態の目安

ご飯

固いものや大きいものはやや食べ難い

普通に飲み込める

軟飯

焼き魚

厚焼き卵

固いものや大きいものは食べ難い

ものによっては飲み込み難いことがある

軟飯~全粥

煮魚

だし巻き卵

細かく又は軟らかければ食べられる

水やお茶が飲み込み難いことがある

全粥

煮魚を細かくほぐしたもの

スクランブルエッグ

固形物は小さくても食べ難い

水やお茶が飲み込み難い

ペースト粥

白身魚のうらごし

やわらかい茶わん蒸し

2
マークの見方
商品のパッケージには下記の表示例のように、ユニバーサルデザインフードのマークとともに区分数値、区分形状を表示しています。
区分数値・区分形状の表示例
表示例2

表示例1


※ユニバーサルデザインフードのデザインは今後新しくなる予定です。下記「日本介護食品協議会ホームページ」を参照下さい。

参照 日本介護食品協議会ホームページ
編集 2017年1月 東邦薬品株式会社 医薬人材開発部 管理栄養士チーム ・ ファーマジョイ東海

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