現場で活かせる 『健康コラム 』

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管理栄養士がお届けする健康コラム
第60回健康コラム 食べて、ダイエット♪
寒くなり、年末年始のイベントごとも多くなっている時期です。
食べ過ぎ、飲みすぎ、運動不足に陥っている方も多いと思います。
ある集団検診では、全体の2割がメタボリックシンドローム(「内臓脂肪症候群」とも呼ばれ、複数の病気や異常が重なっている状態を表します。)、ロコモティブシンドローム(運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態)は全体の6割いたようです。さらにメタボ該当のうち7割がロコモに該当したそうです。
メタボとロコモ、健診による見える化から予防・改善の仕組みが必要とされています。改善方法には「運動」という共通点があり、数値化による自身の状況把握と講話による知識の提供が「理解して運動」を続けることにつながり、メタボ、ロコモに良い効果を与えることになるようです。現在、かかりつけ薬局、健康サポート薬局など薬局による情報提供が必要となっています。
一度、見直してみてはいかがでしょうか?

1
あなたはやせる必要がありますか? ~肥満の判定~

肥満とは、「体構成成分のうち脂肪組織が過剰に蓄積した状態」をいいます。体脂肪、特に内臓脂肪が過剰な場合には減量が必要です。内臓脂肪は、CTでおへそのところの輪切り写真をとると調べることができますが、以下のような方法でも肥満であるかどうか、内臓脂肪型肥満の可能性があるかどうか、知ることができます。

※:上半身肥満=内臓脂肪型肥満の可能性大
2
何のためにやせたいですか? ~目標設定~
時代の影響でしょうか、やせていることが美しさのひとつの要素になっているようです。
「やせたい」と口にすることがクセになってはいませんか?
減量指導をしていると、より具体的な目標・目的を持っていらっしゃる方ほど成功しています。
例えば…着られるようになりたい洋服がある、踊りをするのに体が軽いし、人前で美しく踊りたい、糖尿病を悪化させたくない、など。目標・目的を考えることはとても大事です。さらに、それを書き出してみる、できればそれを日常的によく目につくようにしておく。
実現させたいことを箇条書きにして頻繁に見るようにしておくと、自然とそのように行動できるようになって、夢や目標が叶いやすいといわれています。
3
太った原因、やせない原因を書き出してみる ~原因追求~

何が体重の増加に影響しているのかを考えてみることは、減量を成功させるためにとても大切なことです。ステップ2の目標設定と同様に、考えているだけよりも書き出してみるとより効果的です。自分と向き合うことは時につらいことでもありますが、減量に成功できれば、幸せを感じている自分が待っているはずです。

★肥満者に多い行動パターン 思い当たること、ありませんか?

イラスト

  • ① 食事のリズムが不規則
  • ② 早食い
  • ③ 外食が多い
  • ④ 夜遅い夕食・夜食が多い
  • ⑤ ダラダラ食い
  • ⑥ ながら食い
  • ⑦ おなかがすいていなくても、好きなものなら食べる
  • ⑧ 残り物はもったいないので食べてしまう
  • ⑨ 食べ物をすすめられると、断れない
  • ⑩ 買い物に行くと、つい多めに買ってくる
  • ⑪ 油っこいものや甘い物が好きでよく食べる
  • ⑫ 食欲でストレス発散
4
さぁ、食べて、ダイエットしましょう ~実行~

冒頭で述べたとおり、減量の原理はとても単純です。そのカギはエネルギーの摂取と消費のバランス。
つまり、食事と運動が基本となります。書店に行くと、外食やコンビニの食品のカロリーブックなどが手に入ります。
細かく栄養計算するのは至難の業!まずは、便利な本を活用して、おおまかに摂取カロリーを把握してみては?

摂取量と消費量イメージ

運動で減量しよう!と張りきる方もいますが、下記の「食べ物と運動のエネルギー量」を比較して、あなたはどのように感じますか? 食べ物からのエネルギーを減らす方ほうが、はるかに簡単だとは思いませんか。

★1kgの体脂肪=7,200kcal → 例えば、1ヵ月で1kg減量するなら…
7,200÷30(日)=240kcal→1日240kcalのマイナスをつくれば(摂取量を減らすか、消費すれば)よいことになります。

表.食べ物と運動のエネルギー量
布団上げ下ろし 連続10分 53kcal 缶コーヒー 小1缶 60kcal
草むしり 連続30分 80kcal スポーツ飲料1本(500cc) 95kcal
急ぎ足で連続35分歩く 150kcal 牛乳 1杯(200cc) 134kcal
ゴルフ練習 連続110分 440kcal メロンパン 1個 450kcal
ハーフマラソン(1.3h) 1200kcal ミックスピザ 1枚(直径24cm) 1222kcal
5
ダイエットを続けるための秘訣 ~減量の心構え~
ダイエットの経験がある方は、「ダイエットってはじめたのはいいけど、続かないんだよな…」と感じたことありませんか?
そうなんですよね、食べ方、もっと広げると「生活習慣」というものは、改善してそれを継続していくことが大切になりますが、これほど大変なことってないですよね。
でも、改善した生活習慣に慣れてしまって、それが自分にとって普通のこと、あたりまえのことになってしまう=「自然に続けていける」と考えてみてはいかがでしょう♪
そのためには、「無理な目標は立てない」ということがポイントです。今、できること、やってみようと思うことから、1つずつ自分のものにしていきましょう。それから、完全主義もいけません。
「絶対」とか「必ず」と決めることで、かえって挫折への道を選んでいる場合があります。また、よきパートナーを味方につけると、ダイエットが停滞期に入ったときなど心強いですよね。

ダイエットを始めると、目先の食事量を減らすことばかりに気をとられがちですが、食環境を整えたり、食事する時にひと工夫することで食事量を減らすこともできます。
体重増加に影響している根本的な行動パターンを分析し、修正していこうというもの、これを「行動修正療法」といいます。
例えば、早食いの人は、ひと口ごとに箸を置くようにするとか、ダラダラ食いの人は、食卓にランチョンマットを敷かないとものを口にしてはいけないとか。衝動的に食べ物に走る人は、食べ物に手を伸ばす前に5分間、別の事をしてみましょう。
冷静に考える、歯を磨く、お風呂に入る…。ストレスを感じているようなら、お好きなフレーバーティー、ハーブティー、フレーバーコーヒーなどをノンシュガーで。ひととき優雅な気持ちになれて、おなかも満たされます。おためしを。
参照 資料1)やさしくわかる肥満&肥満症 栄養指導の実戦に役立つ予防活動と治療(「食生活」編集部・編),フットワーク,2004
資料2)臨床栄養.96(5),2000
資料3)臨床栄養.104(4),2004
編集 2017年1月 東邦薬品株式会社 医薬人材開発部 管理栄養士チーム ・ ファーマジョイ東海

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お知らせ

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2017年06月25日

愛知学院大学だからできる医師から学ぶ~ 初心者のための在宅医療とフィジカルアセスメント

 毎年恒例となっています。愛知学院大学卒後教育セミナーのお知らせです。  このセミナーでは、薬学部の医師・薬剤師の先生方から基礎からのフィジカルアセスメントを実習形式で教えていただけます。イチから学べる貴重な機会ですので、「フィジカルアセスメントの経験が無い」、「少しずつ取り組んでいるけど不安がある」みなさま是非ご参加下さい!  聴診器をお持ちでない方には、貸出があります。また、愛知学院大学薬学部卒業生の方は、参加費が半額になります。

2017年05月19日

▶第64回健康コラム『~n-3系脂肪酸~』

今回は『n-3系脂肪酸』についてです。n-3系脂肪酸は中性脂肪やコレステロールの改善をはじめ、その他様々なメリットがあります。患者さんとのコミュニケーションに是非お役立て下さい♪

2017年05月17日

気になる研修・突撃レポート!!(3/24 宮崎)

ファーマジョイ東海の宮崎です。 気になる研修・突撃レポート第6弾!! 今回は、3/24~3/27に行われた日本薬学会・第137年会のリポートです。 中でも「現場で生かす薬物相互作用の知識」というシンポジウムが印象的でした! 新たな気づきを得るためにも、今後も積極的にセミナー・研修に参加していきたいです!

2017年04月20日

気になる研修・突撃レポート!!(3/5 羽田野)

ファーマジョイ東海の羽田野です。 気になる研修・突撃レポート第5弾!! 今回は、「サプリメントを活用した栄養摂取の方法」について学んできました。 近年ではサプリメントも気軽に購入できるようになり、その存在も大きくなりつつあります。 患者様のサプリメント類の適切な選択と使用支援に係わっていけたら…と思うようになりました!

2017年04月05日

▶第63回健康コラム『~アサリを使ったスープ~』

今回は『アサリを使ったスープ』のレシピをご紹介致します!アサリには鉄分、造血作用のあるビタミンB、コレステロールの排除や動脈硬化予防に有効なタウリンなどが豊富に含まれています。患者さんとのコミュニケーションに是非お役立て下さい♪

2017年03月28日

気になる研修・突撃リポート!!(2/19 市倉)

こんにちは、ファーマジョイ東海の市倉です。 皆さん、口と肛門の細菌数はほぼ同じ事を知っていますか? 歯周ポケットの面積は大人の手のひらくらいの面積があるんです! その歯周ポケットの炎症が全身に多くの影響を与えることが研究で徐々に明らかになってきています。 口腔ケア・摂食嚥下障害に薬剤師がどのように関わっていくか?深く考えさせられた1日でした!

2017年03月08日

▶第62回健康コラム『ユニバーサルデザインフード ~噛み難い、飲み込み難い時の食品の選び方~』

在宅療養している高齢者のケアで重要なことの一つに、「食事」があります。 高齢者の食事に対する特性を踏まえて調理し、食事を用意することが理想ではありますが、在宅療養患者を抱えた家庭で、全て対応した食事を作りことはなかなか困難なことです。そこで、活用して頂きたいのが今回ご紹介する「ユニバーサルフード」です。 これからの薬局では、こういった食品があることも踏まえて、患者さんやご家族に、食事についても適切なアドバイスを行っていくことが求められていくと考えます。

2017年03月05日

薬剤師のためのスキルアップセミナー in名古屋

今年度のセミナー第4回目は、管理栄養士の先生より、積極的にサプリメントを活用して効果的に栄養を摂取する方法ついてご指導頂きます。これからの薬剤師は、薬剤のことだけでなく、患者の栄養状態をアセスメントする方法を身につけ、在宅療養患者の栄養状態について、医師や管理栄養士との連携を図っていくことが求められます。 地域の中で、より一層頼りにされる薬局・薬剤師になる一助として頂くために、是非この機会にご受講頂ける事を、心よりお待ち申し上げます。